鍼灸と不妊治療の関係
そもそも、鍼灸の基礎となっている東洋医学は、西洋医学とは違った観点から身体を見ています。
東洋医学では私たちの身体は本来バランスが保たれているもので、そのバランスが崩れた時が病気や
体調不良など、本来の身体機能の低下が現れるものだ、と考えます。
鍼灸治療は、薬を服用した時のように即効性のあるものではなく、
徐々に体質を本来のバランスのとれた状態へ導いていくことを基本としています。
計画的な鍼灸治療を行うことにより、血行を促進させ、新陳代謝をあげていくことで、
身体に負担のかけずに無理なく本来の身体機能を基礎から回復させ、
妊娠しやすい身体づくり、理想的な子宮環境を作っていくものが当院の不妊治療となります。
妊娠しやすい身体づくり
現在の生殖医療の発達により不妊治療は目覚ましい進歩を見せていますが、
同時に統計学的調査により不妊カップルは１０組に１組から、いまや７組に１組と言われるほど多いことが分かってきました。
昨今、女性のライフスタイルがたいぶ変わり、仕事を持つ女性の方が増え、
以前に比べ、過度のストレスを抱える方が増えてきているのと同時に、
結婚年齢と妊娠希望年齢が遅くなり、妊娠適齢期を逃してしまい、不妊に悩む女性が増えてしまっているのが現状です。
ご存じのように女性ホルモンはストレスの影響を受けやすく、体のバランスを大きく崩す原因ともなりますが、
身体機能の回復はもちろんのこと、鍼灸治療でストレスの解消をしていくことも、
妊娠しやすい身体づくりになっていくことでしょう。
計画的な治療
最先端医療の現場においても、不妊治療は数年間という長い治療期間が必要となりますが、
鍼灸による治療も同様に、残念ながら即効性はありません。
今後、妊娠という大きな目標を持って進んでいくためにも、
すぐに結果が出なくてもあきらめずじっくりと治療を継続することが必要です。
当院で鍼灸による不妊治療を受けられている方の多くは、生理周期が不安定であったり、
基礎体温が正常な２層性を示さない場合がほとんとで、
出来るだけ早く生理周期の安定と基礎体温の正常化を目指すことを第一として治療に取り組んでおりますし、
鍼灸治療の現場においてはそれが可能となります。
身体づくりの基礎から始めますので、不妊治療はもとより、体質が改善されていくことが体感できると思います。
妊娠しにくい原因は、様々あります。
治療によりその一つ一つを改善していき、不安を取り除くことで落ち着いた精神状態で過ごすことが出来るでしょう。
また、自分の身体を改めて見つめ直すことにも繋がりますので、よい機会だと考えて治療に専念してください。
ご理解していただきたいこととお願い
鍼灸による不妊治療においてご理解しておいていただきたいことは、即効性を求めず計画性を持った定期的な治療が必要だということです。
まれに体外受精や採卵の直前にのみ集中的に通院される方がいますが、それはあまり意味のないことです。
当院が提示する望ましい通院治療の仕方がありますので、出来るだけそれをお守りください。
●不妊治療は予約制です
不妊治療はすべて予約制とさせて頂いております。
これは他の患者さんが多い時間帯ですと、
どうしてもお互いに落ち着いて治療が出来ないことと患者様の身体の状態をその都度正確に把握する必要があるため、
どうしてもお一人の診療に時間がかかってしまうためです。
必ず事前に日時を電話予約をしてからご来院下さい。
突然来院されても治療をお断りしなければならない場合もあります。
２回目からは来院の都度、次回の予約を取らせていただきます。
男性因子の不妊について
不妊症というととかく女性側の問題とばかり捉えられがちですが、それは大きな認識不足です。
実際には男性原因と女性原因の比率は１対１と考えれています。
つまり不妊の原因の５０％は男性側にあるということです。
これは医療機関での検査により分かることですが、男性因子の多くに精子の数が少ないことや精子の運動率の低下があります。
実はこれらに対しては鍼灸治療が大変有効な場合があります。
そのような男性に一定期間治療を受けて頂いた結果、
検査値上でも著明な改善が見られました。
カウンセリングの際実際にそのデータをお見せしています。
不妊の原因として男性因子の問題が分かった場合には、是非ご一緒に治療を受けられることをお勧めします。
当院より
当スタッフは、当院開院前、産婦人科外来を担当、陣痛誘発、
不妊治療や生理痛など婦人科疾患の治療を行っておりました。
逆子矯正の症例に関しても150以上あり、
いろいろな角度からの診断をして参りますので、安心して通院していただける環境づくりにも自信があります。
事前にお問い合わせください
前述のとおり、残念ながら鍼灸による不妊治療には即効性がありません。
計画性を持ち、患者様と二人三脚で最後まで進んでいきたいと考えておりますので、
治療をする、しないに関わらず、一度お電話で相談、ご予約をしていただければ幸いです。